~SON・SOP・SON とは?主要パッケージをやさしく比較~
SOP・SOJ・SON は半導体パッケージの一種です。半導体パッケージは大きく 「挿入実装パッケージ」と「表面実装パッケージ」 に分類されます。
表面実装パッケージは、基板表面に直接はんだ付けするタイプのパッケージで、1980 年代以降の電子機器の小型化を支えてきました。 表面実装の特徴は:
- 基板表面にリードや端子を直接半田付け
- 実装密度が高い
- 薄型化・小型化に最適
- 自動実装(SMT)に対応し、大量生産に向く
現代の電子機器の大半は 表面実装パッケージ を主流としています。スマートフォン、ノートPC、車載ECU、産業機器まで、ほぼすべての基板は表面実装部品が中心です。
以下では、代表的なパッケージと検査について解説します。

SOP(Small Outline Package) ― 表面実装のスタンダード
SOPは、DIPを薄型化し、かつリードピッチを縮小した表面実装パッケージです。
特徴的なのは、左右に伸びたガルウイング型リード(鳥の翼のように外側へ曲げられた形状)。
主な特性としては、DIPと比較して高さが低く、省スペース化に適した構造となっています。また、自動実装(リフロー)に対応しており、量産工程への適合性にも優れています。パッケージの種類も豊富で、代表的なものとして:
- TSOP(Thin SOP)
- SSOP(Shrink SOP)
- MSOP(Mini SOP)
SOPは、ノートPCの周辺モジュールをはじめ、家電用の制御IC、各種センサーや小型ドライバICなど、幅広い分野で使用されています。また、EEPROMやADC、各種アナログICにも多く採用されており、薄型でありながらコストバランスに優れている点から、現在も多くの汎用ICで継続的に採用されています。

SOJ(Small Outline J-leaded) ― メモリを支えた“Jリード”パッケージ
SOJはSOPと似ていますが、リード先端がJ字型に内側へ曲げられている点が最大の特徴です。IC本体の下側へリードが回り込むことで保持力が高く、機械的に強い構造です。
本パッケージは、Jリード構造を採用しているため接続強度が高く、リード折損が起こりにくい特長があります。また、初期のDRAMパッケージとして長年にわたり採用されてきた実績があり、信頼性の高いパッケージとして知られています。
SOJは、256K世代から初期のSDRAMに至るDRAMをはじめ、SRAMにも広く使用されてきました。また、一部の通信ICにも採用されており、メモリ系デバイスを中心とした用途で実績があります。
今日では BGA メモリに置き換わっていますが、レガシー機器の保守分野ではまだ需要があります。

SON(Small Outline Non-leaded) ― “リードレス”の小型パッケージ
SONは外周リードを持たず(“リードレス” の表面実装パッケージ)、底面にメタルパッドを配置した小型パッケージです。リードの余分な長さが無いため、高速信号のノイズ低減に大きく貢献します。QFNの2辺・小型版のような位置づけです。
SONはリードレス構造のため非常に薄く、実装時の高さを抑えることができます。また、インダクタンスなどの電気特性に優れており、高周波用途にも適しています。低コストで量産に向いている点も大きな特長で、製品によっては放熱性を高めるための放熱パッド(露出パッド)を備えたタイプも多く用意されています。
本パッケージは、小型化と高機能化が求められる分野を中心に、幅広い用途で使用されています。
- スマートフォンなどモバイル機器
- RF(無線)IC
- 電源IC(レギュレータ、チャージャIC)
- センサーIC
SONは現在の小型機器には欠かせない“次世代の小型表面実装パッケージ”と言えます。

SOP・SOJ・SON の技術的メリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| SOP ・ガルウィングリードによりはんだ付け/自動実装が容易 ・外観検査やリワーク性が良好 ・ピン数/サイズのバリエーションが豊富で汎用性が高い | SOP ・リードレス系に比べてパッケージ高さが高い ・寄生インダクタンスが大きく高周波用途では不利 ・フットプリントがやや大きい |
| SOJ ・Jリード構造により機械的強度が高い ・リード折損が起こりにくく信頼性が高い ・DRAMなどメモリ用途で実績が豊富 | SOJ ・はんだ接合部の視認性が低く検査しにくい ・リワークが難しい ・現在は採用実績が減少傾向 |
| SON ・リードレスで非常に薄く小型化に有利 ・寄生インダクタンスが小さく高周波特性に優れる ・放熱パッド付きで熱特性が良い ・高実装密度に対応可能 | SON ・実装条件(パターン、はんだ量、リフロー管理)がシビア ・外観検査/リワークが困難 ・基板設計の難易度が高い |
SOP・SOJ・SON 検査・テスト工程で必要となる治具
パッケージの検査では、狭ピッチ・小型化・端子露出部の小ささが大きな課題になります。検査には、ICソケットやコンタクトプローブが必要です。よくある検査課題:
- リードが非常に細かく、ピッチが 0.4 mm 以下
- SON のようなリードレス端子は接触面が小さい
- 半田バンプ部に傷をつけず接触したい
- 自動検査装置での治具耐久性が要求される
株式会社精研では、以下のような用途に対応できます:
| 検査課題 | 精研のソリューション提案 *各ソリューションをクリックすると、該当するページに移動できます。 |
|---|---|
| SOPの狭ピッチリードに確実に当てたい | 細径プローブ(狭ピッチ対応) |
| SOJの湾曲リードへ確実にロード分布を与えたい | ストロークや荷重のカスタマイズ |
| SON のパッド接触で傷を避けたい | 先端カスタマイズ |
特に SON は端子が底面にあるため 治具側の高精度アライメント が不可欠です。精研では、プローブ選定から検査治具の設計・製作まで ワンストップ でサポートします。量産検査から評価・信頼性試験まで幅広く対応可能です。
このようなパッケージは、表面実装技術の黎明期から現在まで使われ続ける「標準的パッケージ」です。
今後も小型化や電力密度向上といった技術潮流に合わせて発展する余地があり、その検査には 微細ピッチ対応プローブと高精度治具設計が不可欠です。 検査に関してお困りのことがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
